Epilogue:A song, singing now 


 かみさまのふね
 かみさまのふね

 わたしをつれていって

 はるか彼方はての地まで

 わたしをつれていって

 かみさまのふね
 かみさまのふね


 歌声が聞こえた。
 青い蒼い今日の空によく合う、澄んだ美しい歌声。

「ごめんなさい、アルム」
「?」
「ずっと騙してて」
「…いいよ、別に」
「よけいな苦労かけちゃった」
「いいって」
「でもね、風牙は暴れなければいい子なんだよ」
「…。へぇ…」


 少女の影と、別の何かの細長い影が、草の上で混じりあって揺れていた。


 Back
 Top